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業界向け
(終了しています)「改訂新版 東京 わざわざ行きたい 街の本屋さん」発売記念トークイベント続々開催!
『改訂新版 東京 わざわざ行きたい 街の本屋さん』の発売記念イベント、第5弾以降も続々と開催決定!
第1弾~第4弾の情報はこちら
【第5弾】旅行作家のつくった旅の本屋さんに聞く「本屋と旅」
日時:2024年9月28日(土)17時00分~19時30分
会場:街々書林(東京都武蔵野市吉祥寺本町3-3-9 )
アクセス:JR・京王井の頭線「吉祥寺」駅より徒歩7分
会場参加:1500円
トーク内容:“街々書林の店主・小柳淳さんは実はBOOKSHOP TRAVELLERの箱店主でもあります。
4年くらい前からでしょうか。実店舗の開店前から準備段階的に借りてくれていました。
それもあり旅行作家ということは知っていましたが、お話をしていると頻繁に旅行されていてすごいなあと思うわけです。
そんな小柳さんに、なぜ本屋をしようと思ったのかその経緯や、旅と本について、などをお聞きしたいなと思っています。
旅の本屋に聞く本屋と旅の話。楽しみです。”(和氣正幸)
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【第6弾】書店と冒険は果たして同じなのか? 北極冒険家 荻田泰永さんと話す 独立書店と冒険の話
日時:2024年10月5日(土)17時30分~19時 ※オンライン参加あり
会場:冒険研究所書店(神奈川県大和市福田5521−7 桜ヶ丘小澤ビル2階)
アクセス:小田急江ノ島線「桜ヶ丘駅」 東口ロータリー正面
会場参加:現地参加/オンライン参加 2,000円
トーク内容:“2021年に本屋を開業したあとに取材したのがはじめてでしたが、それからSNSでの旺盛な発信やブックイベントへの出店など見ていると、出版業界とは縁遠い世界から来た荻田さんだからこそ、変えられることがあるのではないか、といつも期待しています。
そんな荻田さんのことやと独立書店の世界の今までに軽く触れつつ、いま現在の独立書店の世界で起こっていることや、これから仕掛けたいこと、果ては困っていることまで。独立書店の内情について話せたらと思います。”(和氣正幸)
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【第7弾】本屋さんめぐりを楽しむコツ
日時:2024年10月6日(日)14時~16時
会場:書店有給休暇(東京都国立市中2-3-2双木ビル1階)
アクセス:国立駅南口から右斜め富士見通りを直進(徒歩約8分)「本」の袖看板が目印
参加費:2,500円(税込)★珈琲・紅茶・ハーブティーから、お好きな飲み物を一杯サービス
「書店有給休暇」オーナーのナカセコさん進行のもと、和氣正幸さんに本屋さんめぐりの楽しみ方のコツをお聞きします。
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『さまよう子宮』の書評を荻野美穂さんに書いていただきました!
エリナー・クレグホーン著、福井久美子訳『さまよう子宮:ジェンダーバイアスによる医学と神話の大罪』 ◆荻野美穂
女性の身体には男性とは異なる現象や機能がある。月経や妊娠・出産がその典型だ。これらは生物として種の存続のためには不可欠なもので、人類が太古以来ここまで生き長らえてきたのも、いわば女性身体が連綿と機能してきたおかげと言える。
にもかかわらず、こうした男とは異なる身体を持つがゆえに、長い歴史を通して女性たちがどんな理不尽な差別やひどい扱いを受けてきたか――それを膨大な資料をもとに、古代から現在までの西洋世界について克明に跡づけたのが、この本である。
長い間、女性の身体は男性とは違うという理由で、不完全で欠陥が多いと見なされてきた。古代ギリシアでは、妊娠していない子宮は「いらいらして」体の中を動き回り、さまざまな病気を引き起こすと考えられた。この考え方は、女性を支配するものが子宮なのか卵巣なのか、さらにはホルモンなのかと変わっても、現代まで続いていて、女性の訴える身体的な苦痛や不調はしばしば心因性の「ヒステリー」として片づけられてきた。
本書には、その過程で起きた魔女狩りをはじめ、「ヒステリー」治療のためと称する陰核切除術・卵巣切開術等々、女性たちに加えられた「虐待」と呼ぶにふさわしい、不適切で危険な医学的処置の例が次から次へと登場する。そのため率直に言って、読み進むのにはかなりの覚悟がいる。だが悲しいことに、紹介されている事例はいずれも史実であり、実際に女性たちの身に生じたことなのだ。
女性の身体や病気がしばしば適切な処置を受けられず、多くの不当な扱いにさらされてきたのは、医学が長らく女性を締め出した男だけの世界であり、男の視点や価値観のもとに運営されてきたことに最大の原因がある。しかし女性が医師になれるようなった現在でも、もし医学的思考の根底に男性中心主義が存在し続けているのであれば、女性は相変わらず「他者」として扱われ、女性患者による苦痛の訴えが真剣に取り上げられにくい状況は変わらないことになる。
この本は、著者自身が女性に多い自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスに罹患して苦しんでいたにもかかわらず、その診断が出るまでに10年もの歳月を要したという個人的体験が、そもそもの出発点となっている。本書の最後に置かれた次の文章は、そうした著者の経験から来る痛切な主張であると同時に、本書を象徴するメッセージでもある。
自分の身体のなかで何が起きているかを語るのに、わたしたちはもっとも信頼できる語り手なのだ。不定愁訴の女たちの人生は、医学が患者の話を聞けるようになるかどうかにかかっている。偉大な詩人マヤ・アンジェロウの言葉を言い換えよう。
女性が痛いと言ったら、一回目でその言葉を信じなさい。(505頁)
最後に疑問を一つ。『さまよう子宮』という邦訳のタイトルは、インパクトはあるのかもしれない。だが、本書全体のメッセージを表すものとしては、原題のUnwell Women を訳した『不定愁訴の女』の方が良かったのではないかと考えるが、どうだろうか。
◆書誌データ
書名 :さまよう子宮
著者 :エリナー・クレグホーン
訳者 :福井久美子 頁数 :552頁
刊行日:2024/6/26
出版社:G.B.
定価 :4290円(税込)